トラウマを克服するのに、つらい体験を語る必要はない
トラウマを癒すというと、過去のつらい体験を話すと思っている方が多いですが、実はそうではありません。
過去のつらい話ばかりしていると、かえって具合が悪くなります。
トラウマの何が問題なのかと言うと、その当時の出来事が今もまだ目の前で繰り広げられているように脳が錯覚していることです。
脳がトラウマから守ろうと、過剰な防衛反応をしてしまうのが問題なのです。
トラウマ記憶は脳が覚えています。
脳の最も原始的で本能の部分なので、意志では変えられないのです。

トラウマ時に味わった恐怖や痛み、不安を今でも脳は覚えていて、常に過敏になっています。
フラッシュバックや常に神経過敏になっているので、とても疲れます。
もうあんな思いを味わいたくないと思うがゆえ、心と体の感覚を切り離したりもします。
あまりに大きなトラウマであった場合は、人格を解離させたりもします。

脳は今もずっと危険を感じているのです。
そのため、いくら思考のクセを書き換えても、感情を吐き出したとしても、脳が覚えているトラウマ記憶は消えません。
トラウマを癒す、トラウマを克服するとは、体の感覚を取り戻すことです。
トラウマにより分断された体の感覚を感じられるようになることが大切です。
トラウマセラピーでは、体の感覚を感じるための様々なワークをご提供しております。
いきなり大きなことをやると、抵抗が起こります。
脳は今がどんな状況であろうと現状維持をしようとする性質があるので、小さなことをコツコツ継続するのが大切です。
あなたはいつも体のどこかに力が入っていませんか?
リラックスするのが下手ではありませんか?
緊張が強くて気の休まる時がないのではありませんか?
それは過去のトラウマによる脳の防衛反応かもしれません。
ぜひ一度、カウンセリングでお話を聞かせてください。