話すだけのカウンセリングは効果がないと感じるあなたへ ― トラウマに必要な体へのアプローチ

この記事の内容

話すだけでは、楽になれなかった――そんな経験はありませんか?


「カウンセリングを受けたけれど、なぜかスッキリしない」
「気持ちは少し軽くなったけれど、モヤモヤや体調不良は変わらない」
そんなふうに感じたことはありませんか?


カウンセリングというと、カウンセラーが話を聞いてくれるイメージが強いかもしれません。
それは間違いではありません。
実際に「傾聴」はカウンセリングの基本であり、無条件の受容や共感的理解はとても大切な関わりです。


でも、「話すだけ」のカウンセリングでは、トラウマの症状がなくならないことが多いのです。



トラウマは「心」だけでなく「体」にも刻まれる


トラウマは、ただ辛い記憶や感情を意味するものではありません。
それは、心と体に染み込んだ“危険を察知し続けるシステム”のようなもの。

トラウマ体験をした人の多くに見られるのが、体の緊張身体症状です。


たとえば、

  • 何もしていないのに疲れやすい
  • 眠ってもぐっすり眠れない
  • 呼吸が浅く、いつも肩がこっている
  • お腹の調子が悪くなりやすい
  • 頭がぼーっとしたり、過去の記憶が突然よみがえる(フラッシュバック)

こうした症状は、体の中に「安心」が届いていないサインでもあります。



なぜ、体がそんなに緊張してしまうのか?


たとえば、幼少期の家庭が安心できる場でなかったとします。
子どもは本能的に「親に見捨てられたら生きていけない」と感じます。
だから、たとえ親が理不尽でも、暴言を吐いてきても、感情的に怒鳴られても、子どもはぐっと耐えます。
泣いても、黙っても、どうにかして適応しようとします。

その結果、「今日は機嫌がいいかな?」と、毎日親の顔色をうかがいながら生きることになります。

すると、リラックスする時間がないまま成長してしまうのです。
その結果、大人になっても常に緊張した体のまま日々を過ごすことになります。

緊張した体のまま過ごすイメージを切れかかったヒモの画像で表現



体の緊張は、やがて“生きづらさ”になる


体がリラックスできないままでいると、呼吸が浅くなり、心拍数が上がり、内臓の働きも低下してしまいます。

なんだか疲れやすい
人といると落ち着かない
いつも不安な感じがする
感情がうまく出てこない
突然涙が出てくる
何もないのに過去がフラッシュバックする


こうした不調の背景には、過去のトラウマによる体の反応が隠れていることが多いのです。

トラウマ症状の一つフラッシュバックについての記事はこちら
(関連記事:怒りっぽさ・不安・モヤモヤの正体。“こころのフラッシュバック”との向き合い方



心が少し楽になっても、体が楽にならない理由


「カウンセリングを受けて、気持ちは少し落ち着いた。でも体はいつも緊張している」
こんな方も多いかもしれません。


それは、話すだけでは自律神経の反応は変わらないからです。


私たちの体の緊張や過剰な防衛反応は、自律神経の働きによるもの。
意志や考え方だけでは変えられない部分なのです。



お風呂に入った時、なぜ「はぁ〜」と声が出るのか?


寒い外から帰ってきて、お風呂に浸かった瞬間――
思わず「はぁ〜」と声が出てしまう。


これは、体が温まり、緊張がほぐれ、心までゆるんだ証拠です。
体が安全を感じたとき、心も自然に緩んでいきます。


つまり、心と体はいつもつながっている。
だからこそ、トラウマの回復には「体に働きかけること」が欠かせないのです。

お風呂のアヒル



ソマティックな(身体的)アプローチの必要性


最近では、「ソマティックセラピー」と呼ばれる体を使った心理療法が注目されています。
これは、話を聴くだけでなく、体の感覚・動き・呼吸・神経の反応などを通して、過去のトラウマにアプローチしていく方法です。


✔ 言葉にならない記憶にアプローチできる

✔ 自律神経が落ち着き、体がリラックスしやすくなる

✔ 安全な人間関係を再体験できる


このような体験を通して、人は「安心できる感覚」を少しずつ体に取り戻していくのです。



話すこと+体へのアプローチで、回復の扉が開く


カウンセリングで話すことには、もちろん意味があります。
誰かに受けとめてもらえることは、心の癒しの第一歩です。

でも、話すだけでは届かない領域があります。
それが「体の中に残った危険信号」です。

たとえるなら――
骨折をしたとき、医師が話を聞くだけでは治らないのと同じ。
適切な治療が必要です。

同じように、トラウマの回復にも、体へのケアが必要なのです。



当カウンセリングルームでの取り組み


私のカウンセリングルームでは、
「話すこと+体へのアプローチ」の両面から、あなたの心と体に寄り添います。

具体的には、

・ソマティックな方法を取り入れたセッション

・神経系の反応を穏やかに整えるワーク

・安心できる関係性の中で進めるケア



どれも無理なく、あなたのペースで進められるように設計されています。



さいごに ― 「もう無理」と思ったあなたへ


もし今、「どんなカウンセリングを受けても変わらない」と感じているなら、
それはあなたが悪いのではなく、体のケアが足りていなかっただけかもしれません。

あなたの心も体も、よく頑張ってきました。
今度こそ、本当の意味で安心できる場所で、少しずつ緩んでいきませんか?

気になった方は、ぜひ一度カウンセリングのご案内をご覧ください。
あなたのペースで、無理のない一歩を踏み出してみてくださいね。



もし長い記事が疲れるなと感じたら、エッセイカテゴリーに短めの文章もあります。
気軽に読める内容なので、ちょっとした息抜きにどうぞ。
あなたの心が軽くなる一言が見つかるかもしれません。エッセイはこちら

 

 

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