なぜ出来事が「トラウマ」として残ってしまうのか?押し込めた感情をやさしく解放する方法
過去の出来事に心が縛られていませんか?
「昔の嫌な出来事が、今でも頭から離れない」
「あの時、もっとこう言えばよかったと
後からぐるぐる考えてしまう」
家族や周りのためにずっと一生懸命で、
自分の気持ちを後回しにしてきた方ほど、
こうした心のしんどさを
一人で抱え込みやすいものです。
辛い出来事に遭った時、
それが時が経っても「トラウマ」として
心や体に残り続けてしまうのには、
ちゃんとした理由があります。
決してあなたが「心が弱いから」でも
「気にしすぎだから」でもありません。
この記事では、
辛い記憶がトラウマとして残る理由と、
内に秘めてきた感情を
やさしく解放していくヒントを、
心理カウンセラーの視点でお伝えします。
辛い出来事が「トラウマ」として心に残り続ける理由
辛い出来事を経験した時、
それがスムーズに癒えていく場合と、
いつまでもトラウマとして
残り続けてしまう場合があります。
この違いは一体どこから来るのでしょうか。
結論から言うと、
トラウマになるかどうかは「出来事の内容」
そのものよりも「その時にどう反応できたか」が
大きく影響しています。
嫌なことをされたり危険を感じたりした時、
その場で言い返したり、やり返したり、
その場から逃げ出すことができれば、
人の心と体は「自分を守ることができた」
と納得できます。
そのため、感情が滞りにくく、
トラウマにはなりにくいと言われています。
一方で、次のような状況に置かれると、
未消化のエネルギーが
心身の中に残ってしまいます。
ただじっと耐えるしかなかった
言い返したり感情を出したりすることが許されなかった
逃げ場がない抑圧された環境だった
出番を失い、
行き場をなくした感情や反応が
内側に閉じ込められてしまうこと。
これこそが、何年経ってもトラウマとして
残り続ける大きな理由なのです。
【体験談】我慢の限界を超えて「感情を吐き出した」日のこと
ここで、私自身の体験談を
一つお話しさせてください。
昔、離婚した姉が二人の子どもを連れて
実家に戻ってきた時期がありました。
家族で広い部屋に引っ越したのですが、
私と姉の部屋は引き戸1枚で
仕切られているだけの隣同士でした。
当時、夜の仕事から帰ってきた姉は、
毎晩のように夜中の2〜3時まで
長電話をしていました。
朝6時半に起きる会社員だった私は、
毎晩の話し声で寝不足になり、
強いストレスを感じていたのです。
我慢が限界を超え、感情が爆発したある日、
苛立ちがピークに達した私は、
自分の部屋にあった
電話線のコードを引き抜きました。
飛んできた姉から激しく怒鳴られましたが、
私は黙っていませんでした。
怒りをそのままぶつけ返し、
気づけば成人した大人の女二人で、
取っ組み合いのケンカになっていたのです。
髪を引っ張り合い、
爪で引っ掻き合うほどのケンカでした。
後にも先にも、私が誰かと
そんなケンカをしたのはこの時だけです。
では、この激しい出来事は、
私にとってトラウマになったでしょうか?
答えは「NO」です。
今振り返っても、残っているのは
「あぁ〜、スッキリした!」という
爽快感だけでした。
なぜなら、私は自分の中にあった
怒りや悔しさを、
その場で外に吐き出すことができたからです。

閉じ込められた感情は、心と体に溜まり続ける
あのケンカで私が爆発した本当の原因は、
毎晩の長電話だけではありませんでした。
子どもを母に任せきりにしている姉への不満
家族のルールを守らない姉への苛立ち
昔から母に苦労をかけ続けてきた姉に対する強い怒り
私の中にずっと溜まっていた感情が、
長電話をきっかけに一気に吹き出したのです。
もちろん「取っ組み合い」という手段そのものは
決して良いものではありません(笑)
ですが、ずっと心の中に閉じ込めてきた本心が、
ようやく外に出るチャンスを得た瞬間でした。
私たちは大人になるにつれて、
無意識に自分の感情を
コントロールしようとしてしまいます。
「怒ってはいけない」
「人を憎むのは良くないことだ」
「私が我慢すれば丸く収まる」
しかし、どんな感情であっても、
自分の中に湧き上がる気持ちは
ごく自然なものです。
小さな子どもが親に従うしかなかった環境や、
長年誰かのために自分を抑えてきた環境では、
知らず知らずのうちに膨大な
「未消化の感情」を溜め込んでしまいます。
それが後々、心や体の不調となって
表れることも少なくありません。
だからこそ、「嫌だった」「悲しかった」
「怒っていた」と、
自分の感情に許可を出してあげることが
大切なのです。
過去の未消化な感情をやさしく手放すステップ
もしあなたの中に、
今も思い出して胸が痛むことや、
飲み込んでしまった想いがあるのなら、
焦らず少しずつ解放していきましょう。
今日からできる、
小さなファーストステップをご紹介します。
1. 「あの時、本当はすごく嫌だったんだな」と気づいてあげる
2.「怒ってもよかったんだ」と自分の気持ちを否定せずに認める
3.ノートに誰にも見せない本当の気持ちを書き殴ってみる
感情はその都度表に出していけば、
そこまで大きなシコリにはなりません。
まずは「自分の気持ちに気づくこと」から
始めてみてくださいね。

一人で抱え込まず、安心できる場所で心を軽くしませんか?
これまでご家族や周りのために一生懸命尽くし、
たくさんの感情を飲み込んで
頑張ってこられたあなたへ。
長年溜め込んできた感情や
未消化のトラウマエネルギーは、
一人で向き合おうとすると、
時に怖くなったり、どう扱っていいか
分からなくなったりするものです。
私のカウンセリングでは、
辛い過去を無理に
ほじくり返すようなことはしません。
まずはあなたの心と体を
「リソースフル(心から安心できる状態)」に
整えることを何より大切にしています。
安全で温かな空間の中で、
「本当はあの時、どうしたかったのか?」
「ずっと言えずにいた言葉は何だったのか?」
を少しずつ手放し、
止まっていたエネルギーを
優しく解放していくお手伝いをしています。
「ずっと言えなかった想いがある」
「もう自分を抑え込む生き方をやめて、
心を軽くしたい」 そう感じたときは、
どうか一人で抱え込まず、
いつでもご相談くださいね。
あなたとお話しできるのを、
心よりお待ちしております。
もし長い記事が疲れるなと感じたら、
エッセイカテゴリーに短めの文章もあります。
気軽に読める内容なので、
ちょっとした息抜きにどうぞ。
あなたの心が軽くなる一言が
見つかるかもしれません。
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