トラウマ克服の先にあったのは、楽しめる私だった ― 着付けで見えた心の変化

この記事の内容

トラウマを克服した今の私

「トラウマを克服する」って、すごく大きな言葉に聞こえるかもしれません。


でも実際のところ、それはある日突然なにかが変わるというよりも、日々の中でふと気づくような、小さくて静かな変化の積み重ねなのかもしれません。

今回お話しするのは、私自身が「着付け」を通して、過去のトラウマが変化していった実体験です。

といっても、着物や着付けに興味がない方でも、きっと心に届く部分があると思っています。


なぜならこの話の本質は、「過去の傷に向き合う勇気」や「自分を支えるリソースの大切さ」にあるからです。



私は昔、ある着付け教室で非常に辛い経験をしました。
人前で名指しで怒られる・・・。当時の私は自信もなく、いつもビクビクしていたので、そうした状況が強いトラウマになってしまいました。

それ以来、着物を見るたびにその時の記憶がよみがえり、身体がこわばるような感覚すらありました。

着付けに限らず、「あの時の自分」が傷ついたまま心の奥に残っていて、何か新しいことに挑戦しようとしても、「またダメかもしれない」「どうせうまくいかない」といった思いが先に立ってしまう——。


そんなことが長い間、続いていました。

でも、今の私は少し違います。過去が消えたわけでも、トラウマが完全になくなったわけでもありません。
それでも「今、この瞬間を楽しめている自分」がいるのです。


あんなに嫌だった着付けを、今は「楽しい」と思える。
あんなに怖かった着物に、もう一度袖を通してみようと思える。


その変化は、小さな喜びを毎日コツコツと積み重ねてきたからこそ起きたものだと、私は実感しています。

この記事では、「着付け」という具体的な行動を通じて、どうやってトラウマが上書きされ、楽しさに変わっていったのかをお伝えしていきます。


そして、その過程で支えになった「リソース」や「習慣の力」についても触れていきます。

かつての私と同じように、過去の記憶に苦しんでいる方が、この記事を読んで「私も何か始めてみようかな」と思えるきっかけになれば嬉しいです。



着物が嫌いになったきっかけ ― トラウマとなった着付け教室の体験


十数年前、私は当時専業主婦で、義母からいただいた着物をどうにか自分で着られるようになりたいと思い、着付け教室に通い始めました。
自分で着られたら、もっと気軽に着物を楽しめるかなと期待もありました。

ところが、その教室での体験は私にとって苦い思い出となってしまいました。
教室の講師は50代くらいの女性で、なぜか私だけを強く嫌っているように感じられました。
毎回、ほかの生徒さんは穏やかに進んでいるのに、私だけ名指しで大声で怒られたり、ヒステリックに叱られたりしました。

私は不器用だったかもしれません。でも、だからこそ習いに来ているのに、どうしてこんなに理不尽に怒られなければならないのか、まったく理解できませんでした。
むしろ真面目に一番早く教室に入り、一生懸命に練習していました。

その怒られるたびに感じる苦痛は、日を追うごとに大きくなり、教室に行くこと自体が憂鬱になっていきました。
しかし、料金は前払いであったため辞める決心もつかず、最後まで通い続けましたが、ただただ心がしんどかっただけでした。

やっと初級のコースが終わったとき、ほかの人たちは次のコースに進む中、私は心の疲れから逃げるように退会しました。
着付けの基礎はほとんど身につかず、着物の畳み方すら覚えていないままでした。

今振り返ると、講師の方にも何かしらのトラウマや問題があったのかもしれません。
私がその方の傷ついた部分を無意識に刺激してしまっていたのかもしれない・・・そんな風に考えることもあります。

ですが当時の私はそんなことを考えられる余裕もなく、ただただ「自分はダメな人間なんだ」「着物は嫌いだ」としか思えず、着物自体に興味を失ってしまいました。

着付け講師に怒られるイメージを、着物を着て手を広げる女性の画像で表現



着物との再会と新しい始まり


それから十数年、着物とはすっかり縁が遠くなっていました。
義母からいただいた着物も、離婚を機にすべて処分してしまいました。
着物に罪はないのに、私の嫌な思い出のせいで手放してしまったことが、今となっては心のどこかで申し訳なく感じています。

そんな私に、先月長年お付き合いのある方から「着物をもらってくれないか?」と声がかかりました。
私はこの数年、断捨離を続けて物を減らす生活をしてきましたが、お相手の好意をありがたく受け取り、着物をいただくことにしました。

お宅を訪れて着物を着せてもらったとき、ふと「楽しい」「嬉しい」という気持ちが湧き上がりました。
十数年前は怒られたことしか思い出せなかった着物ですが、このときは純粋に楽しむことができたのです。

当時の私はトラウマや傷つきから、自分の殻に閉じこもっていました。
でも今は、過去の嫌な記憶も「今の楽しい気持ち」で上書きできると感じています。

そんな気持ちで、「また着付けに挑戦してみようかな」と思うようになりました。
今はYouTubeで着付け動画を見ながら、家で自分のペースで練習しています。

着付け教室では「この時間内に一通りやらなければ」と焦ってしまいますが、YouTubeなら「今日は長襦袢だけ」と細かく分けて練習できるので、とても気楽です。

毎日5分でも10分でも、長襦袢の練習を続けています。
マスターできたら、次は着物、次に帯…と、一歩ずつ進めていこうと思っています。



トラウマ克服とリソースの大切さ


私が今こうして着付けの練習を再開できているのは、過去のトラウマを少しずつでも乗り越えられているからだと思います。


トラウマは心に深い傷を残しますが、それを克服するには、自分にとって安心できる「リソース」を持つことがとても大切です。

リソースとは、心を支え、元気を取り戻すための「安心感」や「楽しい経験」のこと。
私の場合、今回の着物との再会や、YouTubeを見ながらの自分のペースでの練習が、そのリソースになっています。

カウンセリングでもよくクライアント様にお伝えしているのは、小さなことでもいいから自分が心地よいと感じる習慣を作ること。
毎日のわずかな時間でも、自分を労わる行動を繰り返すことで、心は少しずつ回復していきます。

私も毎日少しずつ長襦袢の練習をしているのは、その習慣化の実践です。
一度に完璧を目指さず、「今日はここまで」と決めてコツコツ続けることが大切だと実感しています。

トラウマ克服には焦りは禁物。
むしろ、自分に優しく、楽しいことを取り入れながら、心の安全基地を増やしていくことが回復の近道です。

あなたは今、どんな小さな習慣を持っていますか?
もし「リソースって何?」「習慣化が苦手」という方がいれば、どうぞ気軽にご相談くださいね。
一緒にあなたの安心できる居場所や、小さな習慣を見つけていきましょう。



トラウマを克服したいあなたへのメッセージ


十数年前に挫折した着付けを、今また楽しみながら挑戦できるようになったのは、トラウマを克服するために必要な「リソース」を少しずつ増やせたからだと感じています。

過去の嫌な記憶や傷ついた心も、今の「楽しい」「嬉しい」という気持ちで上書きできることを、私自身の経験から実感しています。

トラウマの回復は一朝一夕にはいきません。
でも小さな習慣を積み重ね、心の安全基地を作りながら、ゆっくりと進んでいけば必ず変化は訪れます。

あなたも、今つらいことや苦しいことがあっても、少しずつでいいので「自分が心地よい」と感じられることを習慣にしてみてください。
その積み重ねが、やがて大きな心の回復へとつながっていきます。

もし「何から始めたらいいかわからない」「一人で続けるのが難しい」と感じたら、どうぞ遠慮なくご相談ください。
あなたの心が安心して休まる場所を、一緒に見つけていきましょう。



私の着付け挑戦もまだ始まったばかり。
これからも楽しみながら、心の回復を実感しつつ歩んでいきます。

あなたの心にも、小さな希望の光が灯りますように。

希望の光のイメージを葉っぱについたしずくの画像で表現



心のモヤモヤ、ひとりで抱え込まないでくださいね


もし、過去のトラウマや心のモヤモヤでお悩みなら、一人で抱え込まずにぜひご相談ください。
私はあなたの気持ちに寄り添いながら、一緒に安心できる居場所や、小さな一歩を見つけるお手伝いをしています。


あなたが少しでも楽になり、心穏やかな毎日を取り戻せるようサポートいたします。




もし長い記事が疲れるなと感じたら、エッセイカテゴリーに短めの文章もあります。
気軽に読める内容なので、ちょっとした息抜きにどうぞ。
あなたの心が軽くなる一言が見つかるかもしれません。エッセイはこちら



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