【トラウマ】つらい体験を掘り下げなくていい
当カウンセリングルームでは、過去のトラウマ体験をあまり掘り下げません。
大切なのはクライアント様が「今、何に困っているのか?」です。
今の悩みは過去のトラウマ体験から起因しているのだとは思いますが、私たちがなんとかできるのは「今ここ」だけです。
過去に何があろうと、癒しは「今ここ」で起こります。
トラウマ体験の話をあまり掘り下げないと言うと、不満に感じるクライアント様もおられますが、過去のつらい体験の話ばかりしていると、カウンセリング中はよくてもその後一人になった時にフラッシュバックが起きたり気分が落ち込んだりします。
ですので、あまり過去の話ばかり掘り下げたりはしません。

トラウマを克服するというのは、いきなり無防備に闘いを挑むことではありません。
何年、何十年と抱えてきたトラウマに向き合うには、準備が必要なのです。
例えばあなたが知らない山に登るとしましょう。どうしますか?
いきなりTシャツ、短パン、サンダルで地図も持たずに登りますか?
しませんよね?
それなりの準備をすると思います。
必要な道具を用意したり、ルートを確認したり、体力をつけたり・・・

トラウマ克服も同じです。
ノープランでいきなり挑んではいけません。
入念な準備が必要なのです。
心の体力をつけたり、トラウマに負けない道具を準備してから挑む必要があるのです。
カウンセリングではこの準備に多くの時間を割きます。
準備がしっかりされていれば、トラウマはたとえ時間がかかったとしても克服できるのです。
今まで上手くいかなかった方は、もしかすると準備不足だった可能性があります。
でも諦めなくて大丈夫です。
私たち人間は、進化の過程で数々のトラウマを克服し、生き残ってきました。

どんな人にも回復力があります。
回復力は各自のリソース(資源)に比例すると言われています。
リソースとは一人一人が持っている能力や強みのことですが、当カウンセリングルームではクライアント様のリソースをいかに増やすかというところに多くの時間を割きます。
リソースが多ければ多いほど、回復力となるからです。
以上の点から、トラウマ克服には過去のつらい体験ばかりを扱う必要がないことが、おわかりいただけたかと思います。
あなたもしっかり下準備をして、トラウマという大きな山に挑戦しませんか?