なんであの人、いつもマウント取ってくるの?~心の裏側にある“本当の気持ち”とは~


「それってさ、私も昔やってたけど、こうした方がよかったんじゃない?」

「○○さんって、まだそんなことに悩んでるんだ〜」


こんな風に、上から目線で何か言われた経験、ありますか?


職場やママ友、SNSのやりとりなど、私たちの周りには時々「マウントを取ってくる人」が現れますよね。


言われたほうはモヤモヤしたり、イラっとしたり、時には自信を失ってしまうこともあるでしょう。


でも今日は、その「マウントを取る人」を、ちょっと違う角度から見てみませんか?


もしかしたらその言動の裏には、「心の深い傷つき」「安心できない状態」が隠れているかもしれません。



今回は、ポリヴェーガル理論(神経の安心・不安の仕組み)や、パーツ心理学(内なる自分のいくつもの側面)という考え方を使いながら、「マウントを取ってくる人の本当の心理」に迫ってみたいと思います。

この記事の内容

「マウントを取る人」って、どんな人?


まずは、ちょっとした事例から。

事例1:職場での“上からアドバイス”

あなたががんばってまとめた資料を、同僚のAさんがチラッと見て、「あー、私だったらこう直すかな」と口をはさんできた。

頼んでないのに、「私はもっとできる」と言わんばかりの発言。

事例2:ママ友の“さりげない自慢”

「うちの子、もう九九全部言えるようになっちゃって~」と、明らかに自分の子と比べるような言い方をされる。

事例3:SNSでの“優越コメント”

自分が投稿したちょっとした喜びのつぶやきに、「それ、私も○年前に体験したけど、もっとすごかったよ」とコメントしてくる人。

こういう“ちょっと上からくる感じ”に、思わずムッとした経験、ありませんか?


マウントを取ってくる人の「ちょっと上からくる感じ」を台に乗った人のイラストで表現



マウントを取ってくる人の心の中にあるもの

実は「自信がない」

意外かもしれませんが、マウントを取る人の多くは、本当の意味では自信がありません。

外側では「私の方が上」と見せていても、内側では「自分には価値がない」「認められたい」という気持ちがくすぶっているのです。

このギャップを埋めるために、「人より優れているように見せること」で、自分を保とうとしているのかもしれません。



ポリヴェーガル理論で見る“マウント”


ポリヴェーガル理論では、人間の神経系は以下のように3つの状態に分かれます。

  • 安心・つながりモード(腹側迷走神経)
  • 闘争・逃走モード(交感神経)
  • シャットダウンモード(背側迷走神経)


マウントを取る人は、多くの場合この交感神経=闘争モードに入っている可能性があります。


つまり、本人も気づかぬうちに「攻撃的になることで自分を守っている」状態。


「つながりたい」「でも怖い」——この矛盾した思いが、優しさではなく攻撃という形で表に出てきているのかもしれません。



パーツ心理学で見る“マウントを取るパーツ”


パーツ心理学では、人の中にはいろんな「部分(パーツ)」があると考えます。

  • 傷ついた子ども時代のパーツ
  • 頑張りすぎてしまうパーツ
  • 他人に認められたがるパーツ
  • いつも周りを警戒しているパーツ

マウントを取ってくる人にも、おそらく「認められたい」「自分の存在価値を確かめたい」というパーツがいるのでしょう。

でも、そのパーツはうまく表現する方法を知らない。

だからこそ、「自分を大きく見せる」ことでしか、安心を感じられないのかもしれません。



じゃあ、どう接すればいいの?

1. 「この人は安心できてないのかも」と視点を変えてみる

マウントを取られたとき、つい腹が立ちますよね。でもその前に、「この人の中のどんなパーツが話してるんだろう?」と考えてみると、不思議と少しだけ心が落ち着くことがあります。

2. 無理に戦わない、受け流す

こちらが「負けまい」と思うと、相手の闘争モードに巻き込まれてしまいます。

そんなときは、無理に張り合わず、心の中でそっとスルーしてみてください。

3. 自分の感情を大事にする

「嫌だな」と感じたその気持ちは、あなたの中の大事なパーツのサインです。

「またマウント取られた」と我慢するのではなく、「私はこれが嫌なんだな」と、自分の内側に目を向けてあげましょう。



マウントを取る人は、心の中で泣いているかもしれない


マウントを取ってくる人は、いわば「不安を鎧で隠している人」です。

強そうに見えるけど、内側では必死に「自分は大丈夫」と言い聞かせているのかもしれません。

もちろん、だからといって相手の言動を全部受け入れる必要はありません。

でも、「この人も、自分を守るために戦っているんだ」と思えたら、自分の心がちょっと軽くなることもあります。

人は誰でも、安心を求めて生きています。

マウントの裏にも、そんな“安心の欠如”があると知ることで、あなた自身も少し優しく自分を守ることができるようになるかもしれません。

優しく自分を守るイメージをハートを持った女性の手の画像で表現





「マウントを取ってくる人の心の裏には、安心できていない“パーツ”がいる」

そう知っても、実際の人間関係ではやっぱりモヤモヤしたり、傷ついたりしてしまいますよね。

もし今、誰かとの関係に悩んでいたり、「自分ばかり我慢してる気がする」と感じているなら、一度お話ししてみませんか?

私のカウンセリングでは、安心できる関係の中で、あなたの気持ちを丁寧に受けとめながら、一緒に心のパーツに耳を傾けていきます。

「もう我慢しなくていい」「自分を大事にしていい」と感じられるようにサポートしています。

一人で抱えず、安心できる場所で、少しずつ自分を解放していきましょう。



もし長い記事が疲れるなと感じたら、エッセイカテゴリーに短めの文章もあります。
気軽に読める内容なので、ちょっとした息抜きにどうぞ。
あなたの心が軽くなる一言が見つかるかもしれません。エッセイはこちら



トラウマと体の関係まるわかり無料メール講座

トラウマと体の関係について学べる無料メール講座はこちら(ご登録特典 PDF資料42ページ付き!)↓

 

メール講座

 

 

ランキング参加しています。

よろしかったら、ポチっと押していただけると嬉しいです。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
この記事の内容