自分の中にはどんな「自分」がいるの?多面的な心を知り、生きづらさを和らげるヒント
心の中には沢山の「自分」が存在する
私たちは一つの体を持って生きていますが、心の中にはたくさんの「自分」が存在しています。
以前の記事でも「心の中は大家族」とお伝えしましたが、今回はもう少し深く、自分の中の多様な「自分」たちについてお話しします。
心の中にいる「いくつもの自分」を理解する
たとえばあなたの心の中に、こんな「自分」がいるかもしれません。
- 人を喜ばせたいと願う自分
- いつも不安でいっぱいな自分
- 心の痛みを避けるために依存に逃げる自分
- 傷つかないように人を信じたくない自分
- 弱さを見せないために必死に強がる自分
- 目立たないように身をひそめる自分
これらは全て、違う役割や感情を持った「自分」のパーツです。(パーツ心理学についてはこちら)
そして、驚くことにこれらが矛盾せず一つの心の中に共存しているのです。

「性格」を一つに決めつけられない理由
私たちはよく「自分の性格は〇〇だ」と考えがちですが、それはごく一部にすぎません。
時や場所、相手によって違う「自分」を使い分けているのです。
例えば、家族の前では笑顔を見せるあなたが、職場では緊張しやすいかもしれません。
これは心の中の複数のパーツたちが、それぞれの場面で役割を果たしているから。
だからこそ、正反対に見える自分が心の中にいることは何の矛盾でもないのです。
どんな「自分」も大切な存在
どんなパーツも、あなたがこれまで生きてくる中で必要とされて生まれたもの。
だから、自分を責める必要はありません。
たとえば、子どもの頃に親の笑顔が見たくて「人を喜ばせる自分」が生まれたかもしれません。
過去の失敗や傷で、「いつも不安な自分」が現れたかもしれません。
それらはすべて、あなたを守るための大切な役割です。
パーツたちの連携不足が生きづらさの原因
問題は、これらの「自分」たちがバラバラに動き、協力しあえていないこと。
それぞれが孤立して、不安や葛藤、混乱を生み出してしまいます。
たとえば、不安が強い自分と強がる自分が対立し、心が休まらない。
そんな状態が続くと、日常がとても生きづらく感じてしまいます。
まずはパーツたちに「ありがとう」を伝えよう
バラバラに頑張っている「自分」たちに、ねぎらいの言葉をかけてみてください。
「いつも私を守ってくれてありがとう」
「もうそんなに怖がらなくて大丈夫だよ」
その一言で、それぞれの「自分」が安心し、少しずつ心が落ち着いていきます。

不安の代わりに、新しい役割を与える
次に、不安や怖れに占領されている「自分」に尋ねてみましょう。
「どんな役割を果たしたい?」
「どんなふうに楽しく生きたい?」
弱さを隠すために頑張るよりも、自分が本当に望む姿を教えてあげること。
そうすることで、心の中のパーツたちは少しずつ自由になり、生きやすさが増していきます。
自分の中の「いくつもの自分」と仲良くなること
自分の心の多様なパーツを知り、理解し、受け入れていくこと。
それが本当の意味で「自分らしく生きる」第一歩です。
そして、それは決して孤独な作業ではありません。
カウンセリングでは、あなたが心の中のたくさんの「自分」と仲良くなれるよう、優しくサポートいたします。
あなたの心は一人じゃない
どんなに心が揺れても、あなたの中には助け合う仲間がいます。
その仲間たちと歩む道のりを、私たちと一緒に見つけていきませんか?
あなたがもっと自由で楽に生きられる未来を、心から応援しています。
カウンセリングのご案内
もし、自分の心の中にいる「いくつもの自分」との関係で悩みや生きづらさを感じているなら、ぜひ一度カウンセリングへお越しください。
あなたのペースに合わせて、一つひとつ丁寧に寄り添いながら、心の中のキャラクターたちと和解し、調和を取り戻すお手伝いをいたします。
もし長い記事が疲れるなと感じたら、エッセイカテゴリーに短めの文章もあります。
気軽に読める内容なので、ちょっとした息抜きにどうぞ。
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