不安やイライラが強いとき、意識を向けるべき場所とは? 〜心を整える体からのアプローチ〜
不安やイライラが続いてつらいあなたへ
「なんだかいつも不安」「ついイライラしてしまう」「夜になっても思考が止まらない」
そんな日々が続くと、心だけでなく体まで疲れてしまいますよね。
でも実は、あなたが今感じているその不安やイライラ――
“心だけ”の問題ではなく、“体”が関係していることをご存じですか?
(関連記事:トラウマが生む不安からの解放 ─ 安心感を育てて心と体をゆるめる方法)
今日は、そんな心の不安定さをやわらげるために、日常でできる簡単な“体へのアプローチ”を紹介します。
思考が忙しい状態=体が置き去りになっている
不安やイライラが強い人の多くは、「思考がずっと働いている状態」にあります。
あれこれ考えてしまって頭が休まらない。何かあっても、すぐに最悪のシナリオを想像してしまう。
これは、頭が「過活動」になっていて、体の感覚が置き去りにされている状態です。
体は今ここにあるのに、心(思考)は未来や過去へ行ったり来たり。
この“ずれ”が、さらに不安を強めてしまいます。
忙しい思考を止めるには「足裏」に意識を向けてみる
頭の中が忙しいときは、「気が上に上っている状態」とも言えます。
そんなときは、思考を止めようとするよりも、逆に“体”へ意識を戻してあげることが効果的です。
中でもおすすめなのが「足裏」に意識を向ける方法です。
▶ 足裏に意識を向けるグラウンディング
- 床に立つ、または座ったままでも構わないので、足の裏が床と接している感覚に注意を向ける
- 足裏の温度、重み、圧力を感じてみる
- 一瞬でも「今ここ」に戻ってこれたらOK
このように、足裏に意識を戻すと、それだけで“思考の暴走”が一旦止まりやすくなります。
「今ここに自分がいる」感覚は、不安やイライラを落ち着かせる土台になります。

思考が止まらない人にこそ、「体を動かす」時間を
さらに、もう一つのおすすめは“体を動かすこと”。
難しい運動は必要ありません。
ほんの少しの掃除、軽いストレッチ、近所への散歩でも十分です。
▶ 体を動かすとこんな変化が…
- 頭に溜まったエネルギーが分散される
- 呼吸が自然と深くなる
- 五感が刺激されて「今ここ」に意識が戻ってくる
散歩をしていると、ふとした季節の移り変わりにも気づけます。
風の冷たさ、花の香り、太陽の光――
それらが心を少しずつほぐしてくれます。

日々の中に、「体を感じる習慣」を取り入れる
体への意識は、日常の中で少しずつ育てていけます。
たとえばこんなタイミングで。
- 歯磨きしている間の3分間
- 信号待ちの時間
- テレビのCM中
一瞬でもいいんです。
「今、自分の足は地面に着いている」
「呼吸が浅くなっていたな」
「肩に力が入ってたな」
――そう気づけるだけで、あなたの神経系は落ち着いていきます。
カウンセリングでも「体から整える」サポートをしています
私のカウンセリングでは、不安やイライラが強い方に対して、
ただ話を聞くだけでなく、「体の感覚に戻る」ための方法もお伝えしています。
- グラウンディング
- 呼吸法
- 安全を感じる体の位置取り
- 日常の中での簡単なワーク
こうした実践を通じて、“思考に飲み込まれずに生きていく力”を少しずつ取り戻していきます。
あなたにも「落ち着ける居場所」がある
不安やイライラが強いとき、私たちは「どうにかしなきゃ」と頑張ってしまいがちです。
でも、ほんの少し立ち止まり、体に戻ってくることで、あなたの内側にはちゃんと“落ち着ける場所”があると気づけるはずです。
「考えすぎてしまう」「疲れているけど休めない」
そんなあなたにこそ、体へのアプローチを試してほしいと思います。
あなたの心と体に、優しく戻る時間を
もしよかったら、カウンセリングを通じて、あなたが“今ここ”に安心していられる感覚を取り戻すお手伝いをさせてください。
言葉にならない不安やイライラがある方こそ、お気軽にご相談くださいね。
あなたのペースで、安心して話せる時間を大切にしています。
もし長い記事が疲れるなと感じたら、エッセイカテゴリーに短めの文章もあります。
気軽に読める内容なので、ちょっとした息抜きにどうぞ。
あなたの心が軽くなる一言が見つかるかもしれません。エッセイはこちら