職場・家族・友人、人間関係がスムーズになる「話し手」側の伝え方5つのコツ
人間関係でつまずくのは「伝え方」に原因があるかも
人と関わることは避けられない日常の一部。でも、些細なすれ違いや誤解で「なんで分かってくれないの?」「あんなつもりじゃなかったのに」と落ち込むこと、ありませんか?
実は、多くの人間関係の悩みには、“話し方”に小さなズレがあることが多いんです。
今回は、カウンセリングでもよくある「うまく伝えられない」「相手に誤解されてしまう」というお悩みにお応えして、「話し手」としてのコミュニケーションのコツを、具体例も交えてお伝えします。

①「質問」か「意見」かを明確にする
話すとき、あなたが「聞きたい」のか「伝えたい」のかがハッキリしていないと、相手は混乱してしまいます。
例:
✕「この件、どう思う?私は正直うまくいかないと思うけど」
→ 質問?意見?どっち!?と相手は戸惑います。
〇「私はうまくいかないと思うんだけど、あなたの意見を聞かせてくれる?」
→ 自分の意見+質問で、相手も答えやすい。
こうして「何をしてほしいのか」を伝えるだけで、コミュニケーションの温度がグッと変わります。
②結論だけでなく「経緯」も伝える
忙しいとつい、「これ無理」「もうやめとく」など、結果だけ伝えがち。
でも理由を添えないと、相手は「否定された」「拒絶された」と受け取ってしまうことがあります。
例:
✕「行かない」だけ伝える
→ 「なんで!?嫌なの?」と誤解されるかも。
〇「今日は体調が悪くて、長時間外にいるのが不安だから行かないことにしたよ」
→ 経緯がわかると、相手も納得しやすい。
自分の中では当たり前でも、相手には「背景」が見えません。丁寧に伝えることで、信頼も深まります。
③気持ちは「アイメッセージ」で伝える
「あなたっていつもそう」「どうしてわかってくれないの?」という“YOUメッセージ”は、相手を責める形になりがち。
代わりに、自分の気持ちを主語にする“Iメッセージ”を使ってみてください。
例:
✕「あなたが無視するから寂しいんだよ!」
→ 相手は責められて防御モードに。
〇「返事がないと、私は寂しいって感じちゃうの」
→ 相手に感情が伝わりやすくなる。
アイメッセージを使うと、相手を責めずに気持ちを表現できるので、ケンカやすれ違いが減ります。
(関連記事:NOが言えないのは弱さじゃない。人に流されず、自分の気持ちをつたえるために大切なこと)
④「わかってくれてる前提」で話さない
長く一緒にいる人ほど「言わなくても伝わるはず」と思い込みがち。
でも実際には、言葉にしないと伝わらないことの方が多いです。
例:
✕「あとはお願いね」← 何をどうお願い?
〇「10時までに○○の資料を仕上げてくれる?」← 具体的な内容が明確。
特にパートナーや家族、職場など、身近な人ほど“察して”が起きやすいもの。
でも、それが積もると不満やすれ違いの原因に。
だからこそ「ちゃんと伝える」を意識することが大切です。
⑤話が長くなるときは「要点を絞って区切る」
気づいたら話が止まらなくて「あれ、何が言いたかったんだっけ」となることもありますよね。
情報が多すぎると、相手も疲れてしまい、肝心な部分が伝わらなくなります。
例:
✕「昨日さ、○○に行って、そこで○○さんと会って、その人がね…あ、でもその前に…」
→ 聞く側は混乱。
〇「昨日、○○さんに会ったんだけど、そのときにこんなことがあって…って話したかったんだ」
→ 要点を先に伝えて、余白で補足する。
話を「小見出し」みたいに区切って伝えると、整理されて聞きやすくなりますよ◎
伝えること=“安心感”を届けること
これまでお伝えしたコツを意識すると、あなたの話し方に「やわらかさ」と「誠実さ」が加わって、相手との関係性も少しずつ変わっていきます。
なぜなら、コミュニケーションって「自分を分かってほしい」だけじゃなくて、「相手に安心して話を聞いてもらう」ための行動だから。
話し方を変えることは自分と相手、両方を大切にすることに繋がるんです。

人間関係がつらいと感じているあなたへ
「わかってもらえない」「また傷つけてしまった」そんな思いを一人で抱えてきたあなた。
もしかしたら、それはあなたのせいじゃないかもしれません。
育った環境や、無意識に染みついたパターンが影響していることもあります。
カウンセリングでは安心して話せる場を大切にしながら、あなたの「伝え方」や「人との距離感」を一緒に整えていきます。
何度も傷ついてきたあなたが、今度は自分を大切にできるように。
まずはお気軽にご相談くださいね。
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気軽に読める内容なので、ちょっとした息抜きにどうぞ。
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