開運グッズを買い続けてしまう本当の理由とは?―心の奥にある「助けて」が教えてくれること
なぜ、開運グッズを買い続けてしまうのか?
「次こそ運が良くなるはず」
「これで人生が変わるかもしれない」
そんな希望を込めて、またひとつ開運グッズを手にする――。
私には、そんな時期がありました。
お札、パワーストーン、開運の絵や置物……。
気づけば、けっこうな額のお金を費やしていたのです。
でも、現実は変わらない。
運が良くなるどころか、焦りと虚しさが増すばかりでした。
それでもまた、新しいグッズを買ってしまう。
――なぜなんでしょう?
開運グッズに込めた「人生を何とかしたい」という祈り
そもそも、どうして私たちは「開運」に惹かれるのでしょうか?
それは「今のままの人生では苦しい」と感じているからです。
現状に満足できていなくて、でもどう変えていいのかもわからなくて。
だから、「何か良いことが起こってほしい」「変わるきっかけが欲しい」と、藁にもすがる思いで開運グッズに手を伸ばすのです。
私もそうでした。
本当は、自分の中の問題を見つめるのが怖くて、避けていた。
代わりに「外のものにどうにかしてもらいたい」と願っていたのです。
「足りない私」が「満たされた私」になるための手段?
開運グッズは、手にした瞬間に安心感をくれます。
「これでもう大丈夫かも」「これを持っていれば何とかなる」
そんな“気休め”が、ほんのひととき心を軽くしてくれます。
でも、それが続くのは一瞬だけ。
すぐにまた「何も変わっていない現実」がやってきて、
「もっと強力な開運グッズを…」と、新たな希望を求めて買い続けてしまう。
これは、「足りない自分を何かで埋めようとする」心理にとてもよく似ています。
実は「買い物」そのものが心を満たす行為になっている
心理学では、買い物が一時的なストレス解消になることがわかっています。
特に、自己価値が揺らいでいるときや不安が強いとき、人は何かを「買うこと」で自分の存在を肯定しようとするのです。
・私はちゃんと行動している
・運を良くしようと頑張っている
・前に進もうとしている
本当は変わっていなくても、「変わろうとしている自分」を証明したくて、何かを買う。
これが、開運グッズを買い続けてしまう理由のひとつでもあります。
「一発逆転」は、現実逃避の裏返し
「これさえあれば人生が変わる」
「運命の流れがガラッと好転するはず」
そういった“スピリチュアルな奇跡”に惹かれてしまう背景には、「今の自分じゃどうにもならない」という深い無力感があります。
開運グッズに限らず、
・占いに依存する
・自己啓発本を次々と買う
・SNSで“成功者”を追いかける
これらも共通しています。
「自分を変えたい」「人生をなんとかしたい」
でも、「そのために向き合うのが怖い」
だからこそ、外側の“何か”に委ねたくなるのです。

私の人生が本当に変わった瞬間
何度も開運グッズを買い続けた私が、本当に変わったきっかけ。
それは、ある日ふと「これ以上外に求めても変わらない」と気づいたことでした。
きっかけは、心が完全に疲れきっていたこと。
もう何をやっても変わらない、八方ふさがり。
だからこそ、自分の心に目を向けざるを得なくなったのです。
「私はなぜ、こんなに苦しいのか?」
「本当に求めていることって、何なのか?」
その問いを自分に向けた瞬間から、人生の歯車が少しずつ動き始めました。
外に頼らず、自分の内側に「開運の鍵」はある
いまの私は、神社にも行きますし、お守りも買います。
でも、それに頼って人生が変わるとは思っていません。
あくまで「感謝」と「祈り」を込めるための、補助的な存在。
人生の舵を取るのは、あくまで“自分の心”です。
苦しみや悩みの正体を見つめ、
そこから「私はどうなりたいのか?」を問い続ける。
そのプロセスこそが、本当の開運につながっていきます。
心と向き合えるようになると、人生がラクになる
人は、悩みがなくなるわけではありません。
どんなに成長しても、人生には波があります。
でも、「何が自分を苦しめているのか」に気づけるようになると、
心の波に飲み込まれずに済むようになります。
・自分を否定するクセ
・人の目を気にしすぎるクセ
・〇〇さえあれば…という条件付きの幸せ
そういった無意識のクセに気づくことで、少しずつ、人生が穏やかに変わっていくんです。
開運グッズを「卒業」するタイミング
もし、あなたが今も開運グッズをたくさん持っているのなら、それを手放す必要はありません。
でも、こう問いかけてみてください。
「このグッズに何を期待しているのか?」
・安心感?
・変化?
・救い?
それを“自分の内側から”得られる方法があるとしたら、あなたはどうしたいですか?

本当の「お守り」は、自分の中にある
私にとって、今いちばん大切なお守りは、「どんな自分とも向き合える力」です。
それは、どこかで買えるものではなく、日々の心の対話の中で、少しずつ育ててきたもの。
この力が育つと、外に何かを求めなくなります。
自分の内側にある“開運スイッチ”を押せるようになります。
あなたも「自分の心」を人生の開運グッズにしませんか?
人生を変える鍵は、モノではなく「心の在り方」にあります。
私たちは皆、本来すばらしい力を持っています。
でもそれは、過去の痛みや不安に隠れて、見えにくくなっているだけ。
「変わりたい」と思ったその瞬間から、すでにあなたは変化の途中です。
そのプロセスに、心の専門家として寄り添わせてください。
あなたの中の“本当の開運グッズ”を見つけるお手伝いをいたします。
気軽にカウンセリングへいらしてくださいね。
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気軽に読める内容なので、ちょっとした息抜きにどうぞ。
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