「うちの家、なんかおかしい」に気づいたあなたへ|ハラスメントの連鎖を止めるという尊い選択
「おかしい」に気づいたその瞬間が、連鎖を止める第一歩
「うちの家、なんかおかしい」
「この会社、普通じゃないかも」
「学校の空気がどこか変だ」
そんな風に、自分の環境に違和感を覚えたことはありませんか?
実はその“気づき”こそが、ハラスメントの連鎖を止める第一歩であり、人類の未来を守る行動なのです。
私が尊敬する、あるベテランカウンセラーの先生が、セミナーでこんなことをおっしゃいました。
「最初に気づいた人がいなければ、私たちは皆、加害者になっていたかもしれません」
この記事では、その先生の言葉と私自身の体験を交えながら、「気づいた人の尊さ」と「その気づきの意味」について、じっくりとお伝えしたいと思います。
ハラスメントとは:家庭にも、日常にもあるもの
ハラスメントという言葉を聞くと、多くの人がまず思い浮かべるのは職場でのパワハラかもしれません。
けれど、実際にはもっと広い場面でハラスメントは起きています。
- DV(家族など近しい間柄で起こる暴力)
- モラハラ(精神的な支配)
- セクハラ(性的嫌がらせ)
- カスハラ(顧客によるハラスメント)
家庭の中でも、学校でも、身近な人間関係の中でも、気づかないうちに心を蝕むような行為が行われています。
そしてその多くは「無自覚な加害」として、世代を超えて連鎖していくのです。
私自身の体験:日常的に繰り返される家庭内のDV
私は、職場でのハラスメント体験はそこまで多くなかったものの、家庭では違いました。
DVやモラハラが日常的にありました。
我が家は4人家族でしたが、確かに「うちの家おかしいよね?」と気づいたのは恐らく私だけでした。
(我が家に起きていたDVなどの詳しい内容は、著書に詳しく書かせていただきました。ご覧いただけましたら嬉しいです)
家族それぞれがなんだか人生が上手くいかないなと思いながらも、何かのせいにしたりまたは我慢して耐え続けたりで、結局なぜ上手くいかないのかもわからないまま両親は亡くなりました。
私も人生の終盤になってようやく、我が家がどうしてこんなことになっていたのか知る機会を得ました。
ハラスメントはなぜなくならないのか
セミナーでそのカウンセラーの先生にこんな質問をしました。
「どうして社会からハラスメントはなくならないのでしょう?」
先生の答えはとても印象的でした。
「世代間連鎖を防いでくれている人が、実はたくさんいるんです」
そう、まさに「気づいた人」がその役割を果たしているのです。
あなたが「おかしい」と感じた時点で、その連鎖は小さく揺らぎ始めています。
最初に気づいた人は孤独です
「気づいた人」は、往々にして悪者にされます。
家族や職場、周囲にそれを伝えようとしても「考えすぎだよ」「あなたがおかしい」と言われることも少なくありません。
でも、その“最初の気づき”がなければ、誰も立ち止まらなかった。
誰も変わろうとしなかった。
うちの家族っておかしいよね、うちの会社(学校)おかしいよねって最初に気づく人たちがいなければ、人類みなハラスメントする側になっているかもしれません。
最初に気づいた人は大抵孤独です。
その中で自分を保ち、作り上げていくのは大変だっただろうと思います。
何と言っても「気づいた人」は悪者にされちゃったりしますが、それでも踏ん張ったんです。
ハラスメントに気づいたあなたは、すでにハラスメントの世代間連鎖を止める「小さな勇者」なのです。

親からの傷と、回復への可能性
先生はこうも言っていました。
親は必ず何らかの形で子供を傷つけてしまいます。
そこで傷ついた子供の気持ちに共感できれば、その傷つきと他人からの共感によってそこから回復していった経験が子供の成長につながることもあるのです。
でも謝れない親がいます。
自己愛的で他罰的な親だと子供は大変です。
そんな環境で「なんかおかしいぞ」と気づいた子供はそれだけでもすごいんです。
気づいたことに誇りを持ってもらいたいなと思います。
僕らの仕事は「その経験に誇りを持ってもいいんだよ」と伝えていくことかとも思います。
ここで大事なのは「親の謝罪」や「反省」ではなく、「誰かが共感してくれること」。
もしあなたが「おかしい」と気づき、苦しかったその体験を今こうして振り返っているなら、その時点ですでに回復のプロセスは始まっています。
気づけたあなたは、もう人類を救っている
少し大げさに聞こえるかもしれませんが、私はこの言葉が大好きです。
「最初に気づいた人」が人類を救っているんです。
気づかない人の方が多い中で、自分の苦しみに「名前」をつけ、「これはおかしい」と感じられたこと。
それは、あなたの感性が生きていた証拠であり、誇るべきことです。

気づいた先にある、あなたの未来
気づいたからこそ、傷ついたこともあるでしょう。
でも、気づけたからこそ、癒しも選べるのです。
もう、自分の心を押し殺して生きる必要はありません。
「私は悪くなかった」
「本当はずっと苦しかった」
そんなあなたの心の声に、やっと耳を傾けていいのです。
未来を変えるお手伝いをします
「気づいてしまった自分」を責めていませんか?
「周りが変わらないこと」に絶望していませんか?
でも大丈夫。あなたはひとりではありません。
苦しみの中にいたからこそ見える世界があります。
そして、その経験は必ず未来への力になります。
あなたが「今」を変えようと思ったその瞬間から、新しい人生は始まります。
その一歩を、ぜひカウンセリングで踏み出してみませんか?
あなたの過去に意味を与え、あなたの未来に希望をつなぐ。
そんな時間を一緒に過ごせたら嬉しいです。
もし長い記事が疲れるなと感じたら、エッセイカテゴリーに短めの文章もあります。
気軽に読める内容なので、ちょっとした息抜きにどうぞ。
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