本音を話さないのは悪いこと?自己一致の本当の意味
自己一致の本当の意味とは?
「本音を話せない私は、
どこか間違っているのかもしれない」
「自分を隠して生きている気がして、苦しくなる」
こんなふうに感じたことはありませんか?
以前の記事で
「自分を隠して生きると、
なぜ心が疲れてしまうのか」
についてお伝えしましたが、
今回はその続きとして、
本音を話さないことは、
本当に“悪いこと”なのか?
それは自己一致できていない状態なのか?
というテーマを、
少し深めていきたいと思います。
本音を話さない私は、自己一致できていないの?
「自己一致」という言葉を聞くと、
・正直でいなければならない
・本音を隠してはいけない
・思っていることは全部話すべき
そんなイメージを持つ方も多いかもしれません。
でも実は、自己一致=なんでも正直に話すこと
という意味ではありません。
自己一致とは、
自分の中に大きな矛盾がない状態
のことを指します。
勇気を出して話しても、理解されなかった経験
少し前に、あるクライアントさん
(ここではAさんとします)から
こんなご質問をいただきました。
Aさんは、ご自身の悩みを
「ごく一部の人にしか話していない」そうです。
過去に、勇気を出して悩みを話したところ、
理解されなかっただけでなく、
カウンセリングを受けていることに
偏見を向けられてしまった経験が
あったとのこと。
一生懸命説明してもわかってもらえないつらさ。
善意で話したはずなのに、
心を傷つけられてしまう悲しみ。
「だったら、もう言わない方がいい」
そう思うようになったのは、
とても自然な反応だと思います。
Aさんは、
こんな疑問を投げかけてくださいました。
・これは「自分を隠して生きる」ことになるのでしょうか?
・誰にでも知らせる必要があるのでしょうか?
自己一致とは「なんでも話すこと」ではない
私はAさんに、こうお伝えしました。


「自己一致とは、
なんでもかんでも正直に話すことではありません」
大切なのは、
自分の選択に、自分の中で矛盾があるかどうか
です。
勇気を出して話しても理解されなかったら、
悲しくなるのは当たり前。
だから、
聞かれてもいないことを
わざわざ話す必要はありません。
「人に話しても理解されないから、話さない」
この考えに、Aさん自身が納得していて、
無理をしていないのであれば、
それは自己一致できていない状態とは
言えないのです。
自己一致できていないとき、人は疲れてしまう
一方で、こんな状態のときはどうでしょうか。
・本当はつらいのに、平気なふりをしている
・嫌なのに、いい人を演じてしまう
・自分の気持ちを押し殺して、人に合わせている
このように、
自分を隠して、別の自分を演じ続けているとき
人はとても疲れてしまいます。
この状態こそが、
自己一致できていないときに起こりやすい
苦しさです。
成長が速い人がしている「自分ごとで考える力」
Aさんの本当に素晴らしかったところは、
私の記事を読んだあと、
「じゃあ私はどうなんだろう?」
と、自分ごととして考えられたことです。
多くの人は、
情報を聞いたり読んだりしても、
「なるほど」で終わってしまいます。
でもAさんは、
その情報を自分の内側に持ち帰り、
自分自身に問いを向けました。
なぜ自分ごとで考えると、気づきが深まるのか
ここで、よく知られている
エビングハウスの忘却曲線の話を少しだけ。
人は、一度覚えたことを
最初の1時間で半分以上忘れてしまうと
言われています。
毎日たくさんの情報に触れていても、
ただ見聞きしただけでは、
ほとんどが記憶に残りません。
でも、
「これは自分にどう関係しているんだろう?」
と考えることで、
脳の中でその情報に意味づけが起こります。
意味づけされた情報は、
記憶に残りやすくなり、
行動や気づきにつながっていきます。


「ダメな人に見られたくない」気持ちに気づいたとき
Aさんは、その後
こんな気づきを教えてくれました。


「理解してもらえない、だけじゃなくて
ダメな人に見られるかもしれない、
という思いもあるのかもしれません」
「無理はしていないけれど、
完全に自己一致しているかと言われると、
そうでもないのかもしれません」
この気づきは、とても大きな一歩です。
誰だって、
自分のダメなところなんて
人に知られたくありません。
それは、とても自然な防衛反応です。
隠そうとするほど、心は苦しくなる
問題なのは、
「ダメなところを見られたくない」こと
自体ではありません。
それを
必死に隠そうとし続けることが、
心を苦しくしてしまうのです。
自分の中にあるものを、
最初は恐る恐るでも
「そういう気持ちもあるよね」と
見られるようになると不思議と、
隠すために使っていたエネルギーが
少しずつ減っていきます。
本音を話さなくても、あなたは間違っていない
本音を話さないことは、
必ずしも悪いことではありません。
今のあなたにとって、
安全だと感じられる選択をしていいのです。
そして、
「私はどうなんだろう?」
と立ち止まって考えられた時点で、
もう成長は始まっています。
自分を責める必要はありません。
無理に変わろうとしなくていい。
気づきは、
あなたのペースとタイミングで起こります。


カウンセリングのご案内
「本音を話さない私は、やっぱりダメなのかも」
そう思っていた気持ちが、
少しでもやわらいでいたら嬉しいです。
自分の気持ちに気づくことは、
一人でやろうとすると、
どうしても怖くなったり、
また考えすぎてしまうこともあります。
誰かと一緒に安心できるペースで、
自分の内側を見ていくことで、
「隠さなくても大丈夫かもしれない」
そんな感覚が育っていくことも多いです。
もし今、
・自分を責めてしまう癖を手放したい
・安心できる場所で気持ちを整理したい
・無理なく自己一致に近づいていきたい
そう感じているなら、
カウンセリングという選択肢もあります。
あなたのペースを何より大切にしながら、
今のあなたに必要なところから、
一緒に整えていけたらと思っています。
もし長い記事が疲れるなと感じたら、
エッセイカテゴリーに短めの文章もあります。
気軽に読める内容なので、
ちょっとした息抜きにどうぞ。
あなたの心が軽くなる一言が
見つかるかもしれません。
エッセイはこちら






















