絶望からの回復~私が最も苦しかった時期と、そこから得た強さ
絶望から回復する物語のはじまり
先日、SNSである方の投稿を拝見した時、私の中の遠い記憶が蘇りました。
当時の私は、仕事、家事、介護、そして父の無理解に心身ともに疲れ果て、職場でナルコレプシーの症状を起こしてしまいました。
その後、医師の勧めもあり、友人宅で静養する日々。
何もせず、ただ起きて、食べて、寝るだけの生活。
その中で、自分の存在意義がわからず、いつも死ぬことばかり考えていました。
キャリーケースに詰め込まれた過去
そして月日が流れ、私が離婚を経験し、住んでいた家を出なくてはならなくなった時のことです。
家を片付けていたある日、クローゼットの奥からキャリーケースが出てきました。
その中には、20年近く前に私が友人宅へ避難した際に持ち込んだ荷物が入っていました。
そのキャリーケースを開けると、一冊の小さなメモ帳が現れました。
メモ帳に記された絶望
メモ帳には、当時の私の感情が生々しく書かれていました。
「死んでしまいたい」「消えてしまいたい」という言葉が毎日のように続き、母を思うと死ぬ勇気は出ない、でも生きることに絶望している。
いつしか私は「誰かが私を殺してくれないだろうか」と考えるようになり、メモ帳には激しい文字で「殺して欲しい」と殴り書きがされてありました。
これは、自殺ではなく、罪悪感を感じずに死ねる方法を無意識に探していたのだと思います。
この当時は、ニュースで事故や事件を目にするたび、被害者の代わりになれたら・・・と本気で思うほど、私は生きることに疲弊していました。
苦しさを抱えたまま捨てたメモ帳
そのメモ帳を見た瞬間、絶望感、閉塞感、無力感、自分への怒り・・・様々な感情が込み上げ、私はそのメモ帳を捨ててしまいました。
その後、このメモ帳のことは忘れていたわけではありませんが、思い出すこともありませんでした。
しかし、先日他の方の投稿を見て、ふとあの絶望の時期を思い出しました。

絶望を乗り越えた今
もし今そのメモ帳が手元にあったら、あの苦しさを乗り越えた私は、もう恐れずにそれを見つめられるのではないかと思います。
そして「よくここまで生きてきた」と自分を褒めるでしょう。
この時の絶望感や苦しさこそが、今の私の原点です。
私は決していつも幸せで笑顔にあふれた人生を送ってきたわけではありません。
しかし、この経験があったからこそ、多少の困難では揺らがない強さを持ち、今の幸せに気づくことができます。
同じ苦しみを抱える人への思い
また、この経験があるからこそ、同じように絶望の中にいる人の気持ちが少しだけ理解できるのです。
そして、この原点を忘れず、今の幸せを味わい、前を向いて生きていくことの大切さを感じます。
どんな自分であっても、生きている限り全てが正解である。
そんな気持ちにたどり着けたのも、かつて絶望していた「私」があったからです。
苦しい今も、未来の自分を信じて
今、もしあなたが絶望や孤独、無力感に押しつぶされそうになっていても、安心してください。
その苦しみも、いつか振り返れば、あなたの人生を支える力に変わります。
そして私の経験が、少しでもあなたの希望や勇気に繋がれば幸いです。

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私は、この絶望の中からどうやって人生を変えていったのかを著書に詳しく綴っています。
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もしご興味があれば、ぜひ読んでいただき、同じように苦しむ方々の心に寄り添うきっかけにしていただければ嬉しいです。
さらに、カウンセリングでは、過去の苦しみや今の悩みに寄り添いながら、少しずつ「自分を大切に生きる力」を取り戻すサポートをしています。
絶望感に押しつぶされそうな時でも、一人で抱え込まず、ぜひ相談してください。あなたの心の回復を一緒に歩んでいきます。
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気軽に読める内容なので、ちょっとした息抜きにどうぞ。
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