メンタルブロックは解除しなくていい。ゆるめて手放す新しい付き合い方

この記事の内容

メンタルブロックの手放し方は、「無理に解除しない」が正解かも


「メンタルブロックを解除しましょう!」
「思い込みを外せば、あなたの人生は変わります!」

そんな言葉を聞いたことがあるかもしれません。
確かに、ネガティブな思い込みや固定観念にとらわれすぎると、生きづらさを感じやすくなります。

「どうせ私にはできない」
「挑戦して失敗したら、恥ずかしい」
「頑張っても報われないに決まってる」

――こうした考えが、あなたの可能性にブレーキをかけてしまうこともあるでしょう。
けれど、ここで一つの視点を加えてみてほしいのです。

それは、メンタルブロックはあなたの敵ではないということ。

ブロックがあるからといって、それを一気に「解除しなければ」と焦る必要はありません。
むしろ、無理に外そうとすると、逆に心はもっと強く抵抗することもあります。

では、どうしたらいいのでしょうか?



メンタルブロックの正体 ― それはあなたを守ってきた「私」


たとえば、「私には才能がない」という思い込みがあるとしましょう。

それを聞くと、
「なんてネガティブなんだろう」
「そんなブロック、今すぐ捨てたい」
と思うかもしれません。

でも実は、そのブロックには理由があるんです。

たとえば、子どもの頃に何かに挑戦して失敗した経験。
その時に、誰かに笑われたり、否定されたりしたとしたら――。

「もうこんな思いはしたくない」
「失敗するくらいなら最初からやらない方がマシ」

そうやって、あなたの中にひとつの「信念」ができあがります。
それが、“メンタルブロック”という名の心の防衛反応です。

ブロックは悪者ではありません。
過去のあなたを守ってくれた、大切な心の一部なんです。

大切な心の一部のイメージを、ハートと虫眼鏡の画像で表現



「解除」よりも「ゆるめる」ことから始めよう


もし、ブロックが人間だったとしたら――。

ずっとあなたのそばで、「それやめておこう」「失敗したら傷つくよ」と言い続けてくれていたとしたら。
あなたがその人に向かって、「もう邪魔だから消えて!」と怒鳴ったら、どう感じるでしょうか?



ブロックも同じです。
排除しようとすると、心はもっと混乱します。

だからこそ必要なのは、対話
否定ではなく、「ありがとう」「もう大丈夫だよ」と伝えることなんです。



ポリヴェーガル理論の視点から見るメンタルブロック


ここで少し、神経系の仕組みをやさしく説明します。

ポリヴェーガル理論では、人の神経系には「安全」「闘争・逃走」「凍りつき」の3つの状態があるといわれています。

メンタルブロックが働いているとき、私たちの神経系は「危険かもしれない」「刺激が強すぎる」と判断し、凍りつきのモードに入ることがあります。

このとき、行動しようとしてもブレーキがかかったり、そもそもやる気が起きなかったりします。

それはあなたがダメなわけではなく、神経系が「それが安全だ」と判断しているからなんです。

だから、焦って行動を起こすよりも、まずは神経系に「今は安全だよ」と伝えてあげることが大切です。



心の中にいる「ブロックの私」との関係を見直す


パーツ心理学では、私たちの心の中には「いろんな私」がいると考えます。

・挑戦を恐れる私
・失敗を避けたがる私
・自分には価値がないと感じている私

こういった“ブロックの私”たちは、どれもあなたのために存在してきました。
過去の痛みを繰り返さないように、一生懸命働いてきたんです。

そんな「私たち」に、「今までありがとう」「これからは一緒に少しずつ変わっていこうね」と伝えていく。

ブロックと仲良くなることが、本当の意味での“自由”につながります。



少しずつブロックを“ゆるめる”ための具体的なステップ


「じゃあ、どうすればいいの?」
そう思ったあなたへ、今日からできる3つのやさしいステップをご紹介します。

ステップ①:「ブロックの声」を聞く時間をつくる

まずは、ブロックの正体に気づくところから始めます。
たとえば、何かをしようとして「怖い」「ムリ」と感じたとき。

ノートやスマホのメモにこう書いてみてください

「どんな声が聞こえる?」
「それを思ったのはいつから?」
「そのとき、私は何を守ろうとしてた?」


それだけでも、自分を客観的に見る力が育ちます。
「ブロック」はあなたを守る“ある一面の私”だから、じっくり話を聞いてあげてください。

ステップ②:安全を感じる「場所」や「人」を増やす

ポリヴェーガル理論の観点でも、「安全」こそが回復の土台です。

自分にとって安心できる場所・人・行動をリストにして、意識的にそれらと過ごす時間を増やしましょう。

例:
・ホッとする香りのハンドクリーム
・お気に入りのカフェでの時間
・否定せずに話を聞いてくれる人

「心が緩む体験」が、神経系を安心モードに戻し、ブロックの力をゆるめてくれます。

ステップ③:「挑戦」とは言わず「遊び」としてやってみる

ブロックは「失敗=危険」と捉えているため、“挑戦”という言葉にさえビクッと反応することも。

だから「遊び」「実験」「お試し」くらいの軽い気持ちで、ほんの少しだけ違う選択をしてみましょう。

・いつもより5分早く寝てみる
・SNSに一言だけ投稿してみる
・人に「ありがとう」を言ってみる

「できた」体験が、自分への信頼を少しずつ育ててくれます。

安全を感じるイメージを、コーヒーの画像で表現



メンタルブロックとの付き合い方が変わるとき、人生が自由になる


「私には才能がない」
「どうせうまくいかない」
「失敗するくらいなら、最初からやらない」

これらの声は、かつてのあなたを守るために必死だった“ブロックの私”の声です。

でも今のあなたには、
「もう一度、信じてみたい」
「本当はやってみたい」
そんな新しい“本音の私”が生まれつつあるのではないでしょうか。

変化は、戦いではありません。
過去を否定するのでもありません。

“守ってくれていた私たち”と協力していくプロセスなんです。



「解除」ではなく「感謝して、ゆるめる」ことから始めよう


メンタルブロックは、排除すべきものではありません。
それはあなたの痛みを代わりに背負ってきた“優しい盾”だったのです。

だからこそ、「ありがとう」「もうここまでで大丈夫だよ」と伝えるところから、心の自由は始まります。



あなたのブロックと優しく向き合う時間


今もし、「どうしても不安になる」「自分を信じられない」
そんな思いがあるとしたら――

一人で抱え込まず、どうぞ私にお話ししてください。

私のカウンセリングでは、「頑張って生きてきたあなたの全ての“私たち”」と丁寧に向き合い、安心と信頼の中で、少しずつ心の自由を取り戻していくサポートをしています。

ブロックを無理やり壊すのではなく、「一緒にゆるめていく」あたたかなプロセスを、一緒に歩んでいきましょう。


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