グルテンフリーに疲れたあなたへ。体を整える鍵は“何を食べるか”より“どう食べるか”

この記事の内容

グルテンフリーが当たり前になった今


「グルテンフリー」という言葉を
目にするようになって
もうずいぶん経ちますね。


パンやパスタを控えたり、
小麦の代わりに米粉を選ぶ人も
多いのではないでしょうか。


私自身も、数年間グルテンフリーの生活を
していた時期がありました。



きっかけは、「グルテン(小麦に含まれるたんぱく質の一種)」が腸に炎症を起こすという
情報を見たこと。



子どものころから腸内環境が悪かった私は、
「これでよくなるかもしれない」と
飛びつくように始めました。



数年間続けても変わらなかったこと


数年続けてみたものの、正直に言うと
変化は感じられませんでした。



そして、グルテンフリーをやめて普通に小麦を
摂るようになっても、特に何も
変わらなかったのです。

今はパンもパスタもうどんも、
ほどよく楽しんでいます。



食べすぎないようには意識しますが、
「グルテンを気にしすぎない」ことで、
心がずっと楽になりました。

グルテンのイメージを、パンやパスタ、小麦粉などの画像で表現



最新研究が教えてくれたこと


そんな中、2025年9月に発表されたある研究が、
とても興味深いものでした。


医学誌『The Lancet Gastroenterology & Hepatology』に掲載されたその研究では、
「グルテンを抜くと体調が良くなる」と
感じている過敏性腸症候群(IBS)の人たちを
対象に、次の3種類の粉を見た目も味も
わからないようにして食べてもらいました。

① グルテン入り
② 小麦入り
③ 何も入っていない偽物(プラセボ)



グルテンと小麦は同じではない


ここで大切なのは、「グルテン」と「小麦」は
同じものではないという点です。

  • グルテン:小麦に含まれるたんぱく質の一種で、パンのふわっとした食感をつくる成分

  • 小麦:その原料の穀物で、グルテンのほかにも「フルクタン(発酵性糖質)」や「ATI(炎症を起こしやすい物質)」など、腸に影響を与える成分を含む

つまりこの研究では、
「本当に悪さをしているのはグルテンか?
それとも小麦全体か?」を切り分けて
調べたというわけです。



驚きの結果:「思い込み」も体調に影響する


結果は次の通りでした。

  • 小麦を食べたときに症状が悪化した人:39%
  • グルテンを食べたとき症状が悪化した人:36%
  • 偽薬(何も入っていない粉)を食べたとき
    症状が悪化した人:29%

この差は統計的に意味はありませんでした。


つまり、グルテンや小麦そのものが
原因ではない人も多かったということ。

研究者たちは、「思い込み」や「期待」
症状に影響を与えていた可能性を
指摘しています。

出典:The Lancet Gastroenterology & Hepatology(2025年)
原文はこちら(英語)



「食べること」に不安を感じると、神経が緊張する


「これは体に悪い」「これを食べたらダメ」と、
何かを“敵”にしてしまうと、
私たちの体は常に“危険を避けようとする
モード”
に入ります。

ポリヴェーガル理論でいうと、
これは交感神経が優位な状態



心も体もピリピリして、消化が浅くなり、
腸の働きも乱れやすくなってしまいます。

つまり、“不安や緊張のまま食べること”自体が、
腸に負担をかけていることもあるのです。



「白か黒か」で決めつけると、体も心も窮屈に


私たちは、つい「これは良い」「これは悪い」と
白黒で判断しがちです。



でも体の反応はもっとグラデーションで、
日によっても違います。

ある日はパンを食べても平気、
別の日はちょっとお腹が重く感じる。
そんな自然な波を許していけると、
ずっと生きやすくなります。

完璧な食事よりも、安心して食べられること
ほうが、体にはずっとやさしいのです。

食事を楽しむイメージを、パスタで作った顔の画像で表現



幼少期の「安心の欠如」と腸の不調


思い返せば、私が子どものころから腸の調子が
悪かったのは、食事の内容よりも
「食事中の安心のなさ」だったように思います。

いつ父の怒鳴り声が飛んでくるかわからない。
そんな恐怖と緊張の中でごはんを食べていたら、
当然、消化もうまくいきません。

体は食べ物だけで動いているわけではなく、
「安全だ」と感じているかどうかでも
大きく変わるのです。



体と心を「安心」でつなぐカウンセリング


もしあなたが今、
「食べることが怖い」「体調が整わない」
と感じているなら、それは体だけの
問題ではなく、神経の“安心システム”
うまく働いていないのかもしれません。

私のカウンセリングでは、ポリヴェーガル理論をわかりやすくお伝えしながら、
体と心が“安心してつながる感覚”を
取り戻すお手伝いをしています。



おわりに


グルテンフリーが悪いわけではありません。
合う人もいれば、合わない人もいます。



でも、どんな食事法も
「安心して食べられるか」がいちばんの鍵。

「何を食べるか」より、
「どう感じながら食べるか」。




その感覚を取り戻していくことが、
本当の意味で“体を整える”ことに
つながるのだと思います。



体と心の安心を取り戻したい方へ
あなたのペースで、自分の体と
仲直りできるようにお手伝いしています。



もし長い記事が疲れるなと感じたら、
エッセイカテゴリーに短めの文章もあります。
気軽に読める内容なので、
ちょっとした息抜きにどうぞ。
あなたの心が軽くなる一言が
見つかるかもしれません。
エッセイはこちら

 

 

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